「専業主婦になるには、夫の年収はどれくらい必要なの？」と疑問に思ったことはありませんか？
夫の収入だけで生活できるのか、家計はどう管理すべきか、不安を感じる方も多いでしょう。
結論から言うと、夫の年収が400万円でも専業主婦になれます。
しかし、年収400万円で専業主婦になるには、住む地域や生活水準、家族構成などの一定条件を満たす必要があります。
ここでは、専業主婦になるために必要な夫の年収を、生活水準や住む地域などの必要な条件とあわせてご紹介します。
専業主婦になるための具体的な準備や方法についても解説するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
夫の年収が400万でも専業主婦になることは可能
夫の年収が400万でも専業主婦になることは可能です。
総務省統計局の2023年「家計調査 二人以上の世帯（妻の就業状態別、年間収入階級別）」を参考に、１ヶ月の支出を世帯人数別でシミュレーションすると以下の通りです。
- 夫婦のみ世帯：25万5000円～30万2000円
- 夫婦と子供1人世帯：24万2000円～28万7000円
- 夫婦と子供2人世帯：22万6000円～27万1000円
年収400万円でボーナスがある場合、1ヶ月の手取りは19万～21万円程度なので、上記の支出だと月々の家計はマイナスとなってしまいます。
しかし、ボーナスが加わることで年間で見るとプラス収支となる計算です。
そのため、上記の範囲内で支出を抑えれば、夫の年収が400万円でも専業主婦は可能なのです。
支出内訳や生活レベルの詳細については、以下の記事にまとめてあるので参考にしてみてください。
夫の年収が400万円で専業主婦になるための条件
夫の年収が400万円でも専業主婦になることは可能なことがわかりましたが、そのためにはいくつかの条件があります。
その条件とは以下の通りです。
- 地方都市に住む
- 平均より低い生活水準
地方都市に住む
東京都のような大都市圏では、家賃や生活費が高くなるため、専業主婦として生活するには高い年収が必要です。
総務省統計局の2023年「家計調査 二人以上の世帯（都市階級別）」によると、東京都内の2人以上世帯の消費支出は月に平均34万円でした。
この消費支出では、少なくとも年収500万円、子供がいるなら年収600万円が必要です。
これに対して、地方都市では月々の平均消費額が25万円以下で済むところもあり、年収400万円程度でも専業主婦として十分に生活が可能です。
そのため、年収400万円で専業主婦を続けるには、物価が安い地方都市に住むことが条件になります。
平均より低い生活水準
夫の年収が400万円でも専業主婦になれるとは言っても、ぎりぎり生活ができるレベルであるため、かなりの節約を意識しなければなりません。
そのため、平均より低い生活水準となることを理解しておく必要があります。
どの程度の節約が必要か知るために、まずは、すべての世帯と年収400万円世帯の支出内訳の平均値を比較してみましょう。
夫婦と子供2人世帯の1ヶ月の生活費は以下の通りです。
| 支出項目 | すべての世帯 | 年収400万円台世帯 |
|---|---|---|
| 家賃 | 7万円～11万円 | 4万8000円～8万4000円 |
| 食費（外食費） | 8万6245円（1万7412円） | 7万7915円（1万3928円） |
| 水道光熱費 | 2万3480円 | 2万3715円 |
| 家具・家事用品費 | 1万2376円 | 1万1466円 |
| 被服費 | 1万1480円 | 8136円 |
| 保健医療費 | 1万3403円 | 9225円 |
| 交通費 | 6123円～1万6563円 | 3200円～1万4877円 |
| 通信費 | 1万1240円 | 8914円 |
| 教育費 | 2万9251円 | 2万2311円 |
| 教養・娯楽費 | 3万1594円 | 1万9695円 |
| 交際費 | 9515円 | 8054円 |
| その他（こづかい含む） | 3万7595円 | 2万9072円 |
| 支出合計 | 34万2302円～39万2742円 | 26万9703円～31万7380円 |
この表を見ると、すべての世帯と比較して年収400万円台世帯の平均支出は、7万円～12万円程少なくなっています。
特に家賃や食費、教養・娯楽費、その他の項目で支出を抑えていることがわかります。
しかし、年収400万円世帯の支出は年収400万～500万円の平均値であるため、実際にはさらに支出を抑えないと家計が赤字となってしまいます。
教育費に関しても平均値となっているので、高校や大学に進学する場合にはさらに費用が必要になります。
そのため、公立の学校に通わせるのは必須条件で、習い事をさせるのは厳しいでしょう。
このように、条件を満たせば年収400万円の夫の収入のみで生活することは可能です。
しかし、貯金にまわせる資金はわずかであるため、夫が働けなくなったり、老後の資金が不十分など、様々な経済的リスクが伴うことは間違いありません。
安心して専業主婦になれる夫の年収は？
それでは、安心して専業主婦になるには夫の年収はいくら必要なのでしょうか。
その答えは、あなたが望む生活水準や家族構成によって異なります。
夫婦のみで平均的な生活を望むのであれば、年収600万円あれば十分でしょう。
しかし、子供もいるのであれば、年収800万円はあると安心です。
逆に極端な例を挙げると、都心の高級マンションに住み、子供が私立学校に通っていたり、高級ブランドの購入や頻繁な海外旅行を好む家庭では、年収2000万円でも余裕がない場合もあります。
各年収や世帯人数ごとの生活水準については、以下の記事にまとめてあるため参考にしてみてください。
どの年収であっても、将来起こりうるリスクを想定し、より安心した生活を送るためには、事前の準備が重要です。
そのため、もしあなたがこれから専業主婦になりたいと考えいる場合は、しっかりとしたライフプランを設計する必要があります。
しかし、ライフプランの立案を、自分で行うのはなかなか難しいものです。
そこでうまく活用すると良いのが、ファイナンシャルプランナー（通称FP）です。
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